日々を駆け巡るoyayubiSANのブログ

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目が腐る小ネタと4コママンガを土日。ゲーム実況を月火。小説を水曜に更新!

●小説

小説:暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ(前編)53000文字

一章 ハイスピードスローモーション 彼女は、まさにピンチと呼べる状況だった。 人生における、最大のピンチとも言える。 ある能力を有する少女、クローナ・エスクードの額には無骨で冷たい銃口が突き付けられていた。 額にゼロ距離で密着しクローナを焦らせ…

決戦ー第23話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「う、撃たれた……」 「サフリ!」 まさか、侵入直後に狙いを定めてサフリの肩を撃ったっていうのか。 海水に紛れながら……? 「エニー! ハル! ふせろ!」 俺は二人に命令を出し、肩からマシンガンを抜いて特攻した。 いくら腕があっても、変身していればど…

トラップー第22話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

リヨンの運転する車は、心なしかゆっくりだった。 命令されたものの、私を戦いの場へ連れて行くのは躊躇いがあったのかもしれない。 「あの、リヨン。大丈夫ですか? 緊張しているようでしたから」 私は助手席からリヨンの横顔に問いかけた。 「もちろんです…

邂逅ー第21話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

―四日目 昼― 特にすることもなく、昨日はそのまま眠ってしまって今もベッドの上だ。 けっきょくセラードのブローチを作る気にもなれず、気づけば今日は作戦の遂行日。私は参加しないけど……。 アルコたちは潜水艦でシュトゥルーヴェ方面の海へ向かい、相手に…

別れー第20話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

周囲を取り囲んでいた遺跡のような風景は、勝負の終了とともに消え去った。 目の前には、変身が解除され膝をついたアルベロの姿があった。 長い金髪に切れ長の目という爽やか全開な顔だけど、それはあくまでゲームでの姿だ。 敗者らしい惨めな姿だ。 本当な…

敵意ー第19話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

ポン子に要件を伝え、俺はフィールドAにやってきた。 午前中ということもあって人は多い。 こんな時間に学校も会社もサボってゲームしてる俺みたいなのが多いっていうのは問題だろう。 今はトレドたちもいない、完全に一人の状態。 でもゲームらしいことは…

不審ー第18話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「そういやお前、ソルテアがどうのこうのって言ってたな、でもデルフィってのも知らないし、そんな人物も俺には分からん」 「そう……」 「それがどうしたんだ?」 私は母さんから聞いた情報をアルコにも伝えた。 ミスティミラージュ・オンラインはゴレスター…

真実ー第17話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「デルフィ? デルフィって、なに?」 セラードの口からは聞いたこともない単語だった。 いや、単語なのかどうかも定かではない。 人名か地名かすらも。 もしかして私のじゃないのかな。 そのデルフィっていう人に作ったものかも。 それともブローチの名前が…

誰の名前だー第16話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

映画ほどのスクリーンがある真っ暗な部屋に、屈強な兵士たちが礼儀正しく着席していた。 私は何度も感じたことのある空気だけど、セラードとして感じてみると熱気が凄まじい。 私が来たことが合図になったのか、スクリーンの前に一人の兵士が立った。 アルコ…

勝利の女神ー第15話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

そのプレイヤーがデルフィなら、それはつまり無事の報告になる。 これほどの吉報はない。 だが今はアニを待ってアルベロと会わなくてはならない。 それでも、デルフィを放っておくわけにもいかない。 少しでも情報が欲しい。 『デルフィはどこにいるんだ?』…

向かう道ー第14話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「一件の伝言を再生します――ヴェルサイユことトレドだ。予定より早い時間だが、もう俺らは集まってる。フィールドAにいるからな――伝言の再生を終了します」 トレドのキャラクターなのか、声優のような綺麗な男の声で再生された。 先にいるなら待つ必要がな…

世界は狭いー第13話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「そうだけど。ミディはいいのか?」 ミディは筆記ではなくこくりと頷いた。 『転校生のお名前は?』 「デルフィ・ソルテアって女子だ」 『会ったことないです。すいません』 一日しかいなかったんだ。 しょうがない。 「ところで普段は、ミディは学校のどこ…

あいつは誰だー第12話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

―二日目 夜― ミスティミラージュ・オンラインでデルフィ――いや、ゲームでの名前はソルテア――と待ち合わせをしていたのに、時間になってもデルフィは姿を現さなかった。 ゲームを中断してみると、デルフィから電話がきていた。 お腹を刺されて駅に辿り着いた…

秘密ー第11話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「俺かぁ」 いつの間にかクレープの足先まで食べていたアルコが最後の一口を放り込んだ。 ふぅと息をつき、狭い通路の天井を眺めた。 「あいつはなぁ、完璧すぎて不完全だよ」 「完璧すぎて不完全……」 「お前のことなら命がけで守るだろう。お前のことが自分…

しばしの安息ー第10話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

隠し事がうまい方だと思ってなかったけど、初日でバレてしまうとは。 これ以上の誤魔化しは無意味だと判断し、正体を明かすことにした。本当はメリダだということは内緒にしておく。 「……うう、ごめんなさい、私、本当は妹なんです」 「なぁんだやっぱり! …

出会いー第9話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

気づけば服に少しだけ血をつけたまま自分の部屋まで戻ってきていた。 全てデルフィの血だったけど、心を中心にいろんな痛みが身体を駆け巡っている。 すでに時刻は十時を過ぎている。 スマホ片手に、立ち尽くす。 世界から色が抜けたような感覚になった。 た…

命のやりとりー第8話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「ルールは知っているな? 変身し、体力が底を尽きるまで戦う」 「知ってるよ」 格闘ゲームもアクションゲームもどれも似たようなもんだ。 大きく違うのは実際に体を動かすってところだけど、身体能力はステータスに依存するからいつもより身軽な感じがする…

全ての始まりー第7話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

デュー子がパチンと指を鳴らすと、画面が右にスクロールして別のウィンドウが表示された。 左に俺の姿の3Dモデルが表示されていて、その横にはパワードスーツのパーツらしき画像が出ている。 俺のゲーム経験での直感で分かる。 これはキャラクターメイキン…

全ての始まりー第6話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「あの、傘、忘れちゃって」 「えっと、きみの名前はデルフィだっけ?」 「は、はい。デルフィ・ソルテアですけど、なにか?」 「あ、いや、なんとなく話かけただけ」 ただし理由は“なんとなく”だけではない。 雨なのに帰れずに困っているから助けようと思っ…

刹那の出会いー第5話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

―二日目 朝― 俺、アトス・エオリアは学校の屋上で空を眺めていた。 電車も少ないバスも少ない田舎の村、サラズム。 ほとんどが畑や田んぼに囲まれ、けれども空気は新鮮で星は綺麗だ。 学校の近くといえば、古い商店街の中にある最新のゲームセンターが強いお…

生きるため死ぬー第4話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「おいビブロス、なにやってる?」 こっちも男の声。 最初のビブロスという男よりも少し若い雰囲気の声だ。 「見てくれよバールベック、一発で二人とも仕留めたぜ」 「そうか、凄い凄い」 二人目のバールベックという男は一人目のビブロスという男と違って冷…

戦場になった楽園ー第3話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

「大きな機械があるから、それに乗って。時間がないから、私は行く」 セラードの肩を離し、私は背を向けた。 私は、まだ弱かったんだ。 だからセラードを勇気づける一言さえ思い浮かばなかった。 アルコなら、そういう気の利いたことが言えたのかもしれない―…

命のすれ違いー第2話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

私はアルコの言う“すげぇ”の部分には興味なかった。 「さぁ。そういうデザインなだけだろ。まぁいらないなら消してもいいんじゃないか?」 「うん。そうする」 と言っても、害がないのなら消すのすら億劫ではある。 もしセラードもこのゲームを始めようなら…

悲劇の始まりー第1話 双肩銃ミスティ・ミラージュ マナビヤ特攻人

――令和四十年 エフェソス国が所有する巨大浮遊戦艦ペルセポリスは、高度数千メートル上空を移動していた。 だが楽しい空の旅とはいかず、平和な時は脆くも砕かれた。 敵国の名はシュトゥルーヴェ。 全身武装の兵士数人が、爆弾でハッチをこじ開け土足で侵入…

これでサラバ!第23話(最終話) 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

「貴様っ! 能力者の小娘っ!? 兵士たちはなにをしているっ!」 グールドが入口へ振り向けば、待機していたはずの兵士たちはもれなく倒れ伏していた。 その兵士たちの側には、リンセンに倒された四天王たちがそれぞれの武器を手に立っている。 もちろん兵士…

ここで出たか!第22話 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

しかし! そこで指をくわえて見ているだけのリンセンではない! 相手が竜巻ならば、こちらも同じく回転で対抗すればいいだけの話っ! シンプルな話っ! 「かぁぁぁいぃぃぃてぇぇぇんぅぅぅ! いま編み出した、逆竜巻殺法だぁぁぁ!」 グールドが放った竜巻…

大白熱決戦!第21話 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

「信じても、信じなくても、どちらにしても、どちらにしても同じことよ。事実は事実。信じても信じなくても、ね」 「そうかい。じゃあてめぇの言葉は信じねぇことにするぜ」 「けっこう」 グールドが玉座から降りると、鈍い音を立てながらエレベーターは下降…

涙!僕もあなたも感無量! 第20話 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

「ほう。あの小娘の料理はそれほどまでに。食べてみたいものだ。それで、その理由とは?」 「てめぇみたいにメシを粗末にする連中には、一生勝てねぇってことだよ。あいつはてめぇらのためにタマゴ焼き一つも作ったりしない。残念だったな」 「ほう。だが戦…

戦う前に食え! 第19話 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

肉にかぶりついた体勢では、当然だが真下の人間の顔など視界に入らない。 「おい、降りてこい貴様」 「うるせぇな! 俺は肉で頭がいっぱいなんだよ!」 「いいから降りてこいって、そう言っているのだ!」 真下からリンセンの足を引っ張り、強引に引きずり落…

美味い肉を食わせろ! 第18話 暴風荒ミスティ・ミラージュ ラスティ

お題「マイブーム」 否、ルフィヤにはすでに敵意はない! リターンマッチではないっ! 「はっ! 誰が迷うかよ! それより、なんでてめぇがここにいんだよ」 「そりゃあそうでしょ。何分もかけて、他の男どもを連れてここに戻ってきたんだから」 「あ? ああ…